「生まれて初めて派遣に登録して仕事の紹介を受けたいけど、会社がたくさんあって選べない」
「変な派遣会社に登録して、都合よく振り回されて疲弊したくない」
このような不安を取り除くため、記事を書きました。
この記事を読んでわかることです。
- おすすめの派遣会社がわかる
- 派遣会社を見極めるコツがわかる
- 派遣で働くメリット・デメリットがわかる
私は今まで、様々な派遣会社で勤務してきました。
派遣で働くことを、熟知しています。
派遣で働くということは、正社員など直雇用で働くこととは異なります。
また派遣会社も多数存在していることで、それぞれ異なる特色を持っているので。
そして派遣社員として働く上で、認識しておくべきことがあります。
それはスタッフが働く場所は就業先の企業つまり「派遣先」の会社ですが、実際の雇用主にあたり給料を支払われ、雇用関係として関わるのは「派遣元」の会社です。
そのため、あなたに合う派遣会社を選ぶことが重要だと覚えておきましょう。
この記事を読むことで、派遣社員として働くことを理解し、派遣会社に対するイメージをつかむことができるでしょう。
派遣社員としての働き方を理解して、良い派遣会社と巡り合って気持ち良く働きたいという人は、記事を最後まで読んで参考にしてみてください。
おすすめの派遣会社3選
おすすめしたい派遣会社は、以下の3社です。
- テンプスタッフ(パーソルテンプスタッフ)
- アデコ
- リクルートスタッフィング
3社とも、良い派遣会社に共通する以下の条件を備えています。
- 大手
- 担当者の対応が良い
- 求人数や求人の種類が多い
上記が良い条件である理由については、後ほど解説します。
まずは、3社をそれぞれ細かくみていきましょう。
それぞれの会社に向いている人・向いていない人をまとめています。
会社を比較して選ぶ際に、役立ててください。
テンプスタッフ(パーソルテンプスタッフ)
まずは何よりもおすすめしたい会社です。
私もスタッフとしてお世話になり、他にもいくつもの派遣会社を経験しましたが、実際に見てきた中でも会社として一番しっかりしています。
具体的にはスタッフに対するフォローの良い担当者(営業やコーディネーター)が多いので、働きだしてから困ったことが起こっても、スタッフの身になって親切に対応してもらえました。
※ただし、全ての担当者が良いわけではない。
また福利厚生においても、スタッフに支給されるものとして認められている権利も、法律に則って受給できます。
離職後に再就職先を探す時にも、失業保険の受給に影響を及ぼす「退職理由」をスタッフに不利になるよう記載されることなく、フェアに判断して対応してもらえます。
そんなテンプスタッフに向いている人、向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 向き:スタッフのフォローや福利厚生がしっかりした会社で安心して働きたい人。
- 不向き:何でもいいからすぐに仕事を紹介してほしい人。
不向きに挙げた点ですが、テンプスタッフはしっかりした会社である分、派遣先の企業にスタッフを紹介する際にも、企業から求められている人材を慎重に選んでいます。
そのため、スタッフがすぐに働きたくても企業側の求める基準に合っていなければ、なかなか仕事の紹介を受けられないこともあり得るでしょう。
アデコ
次に、アデコです。
ある派遣先で一緒に働いていた、アデコに登録していたスタッフより、積極的に仕事の紹介をしてくれるとの評判を聞いていました。
確かに、そのスタッフが派遣先を離れる際、アデコからスムーズに次の仕事を紹介を受けていました。
以下が、アデコに向いている人・向いていない人の特徴です。
- 向き:外資系企業も含めて様々な職種を選択肢にして、高いスキルを活かして働きたい人。
- 不向き:未経験でも歓迎される職場でのびのびと働きたい人
元々外資系企業ということもあり、他社では紹介できない外資系の求人も扱っていたり、スキルを活かせる求人もあります。
ただし、そのような高いスキルを求められるため、完全な未経験では仕事の紹介を受けられないということはよくあるようです。
リクルートスタッフィング
最後に、リクルートスタッフィング。
ある派遣先企業で働いていた時、同僚の中にリクルートスタッフィングのスタッフが複数いましたが、全体的に評判が良かったです。
実際のところ、担当者がこまめに現場に来て様子を見るなど、「フォローが良さそうだな」と感じていました。
そんなリクルートスタッフィングに向いている人・向いていない人の特徴を、以下にまとめています。
- 向き:安心の超大手で派遣の枠にとどまらずスキルアップして頑張りたい人
- 不向き:地方でプライベートとの両立を図って働きたい人
リクルートスタッフィングは超大手リクルートの関連企業であることから、派遣登録する際にも安心できるのではないでしょうか。
またリクルートスタッフィングでは、雇用形態として通常の派遣就業以外に無期雇用派遣や契約社員もあることから、長期間同じ職場・派遣先で働きながらスキルアップを図っていくことも可能でしょう。
しかしながら、それはあくまでも関東で仕事を探す場合の話です。
他の地域では、リクルートスタッフィングに登録して仕事を探そうと思っても、求人がごく少数に限られています。
リクルートスタッフィングで仕事探しをしたい場合は、あなたの住んでいる地域や通える範囲内に求人があるのか良く見ておく必要がありますね。
派遣会社を見極めるコツ5選
良さそうな会社がいくつかあるのはわかったけど、初めて派遣に挑戦することで、やっぱり色々不安。
うさんくさい派遣会社がたくさんあるって聞くし・・・。
あなたのその気持ち、よくわかります。
実際のところ、うさんくさい会社はたくさんあるので。
なので、派遣会社を見極めるコツをおさえておく必要があります。
コツを基に見ていくと、良い会社か悪い会社かある程度判断できるようになるでしょう。
重要なポイントは、以下の5つ。
- 会社の規模(大手が良い)
- 社員の対応、フォローが良いか
- 求人数が多いか
- 研修・スキルアップ支援制度があるか
- 福利厚生や離職後の対応がしっかりしているか
派遣会社を見極めるコツをおさえて、会社選びの参考にしてみてください。
【コツ1】会社の規模(大手が良い)
派遣会社を選ぶなら、大手がいいです。
私は大手と中小零細の派遣会社の両方を経験しましたが、大手の方が福利厚生において法令順守で待遇もしっかりしていました。
経験してきた中で言えば、100%の法則です。
以下に、中小零細の派遣会社に登録すると起こりがちなことをまとめました。
- スタッフを社会保険に加入させる義務を怠っている
- 有給休暇を、何か都合の良い理由をつけて取得できないようにしている
- 派遣先企業からの派遣差別がよりひどい
大手なら、ブラック企業と言われている会社でも社会保険の加入や有給休暇の支給を拒まれることはありませんでした。
さらに大手に登録しておけば、スタッフの派遣先企業、つまり派遣会社から見た取引相手も大手であることが多いです。
派遣先企業も、大手の方が時給が高かったり、派遣に理解のある会社が多かった印象です。
※あくまでも中小零細に比べればの話。ひどいところはひどい。
派遣会社が大手だと、名の知れていることで権威もあり、派遣先企業からナメられることが少ないのでしょう。
【コツ2】社員の対応、フォローが良いか
就業先で困った時、派遣会社のフォローが良いと助かります。
派遣社員として働く場合、 “雇用主であり給料を支給するのは派遣会社”です。
仮に派遣で長く働くことになる場合、派遣先企業で働くのは一般的に長くて3年ですが、派遣会社が良いところならその後も仕事を紹介し続けてくれて長い付き合いになることもあり得ます。
逆に、担当者に相談してもめんどうくさがられたり、冷たい対応をしてくるようなところはダメ。
派遣スタッフを尊重していないため、都合が悪くなったら見捨てられたり、大事にしてもらえません。
親切に対応してくれる会社は、スタッフの困りごとがあれば真剣に耳を傾けて、問題の解決に向けて動いてくれます。
たとえ就業している派遣先はどうしても合わない、環境がひどすぎるという場合でも、離職することに責めたりしないでしょう。
他に良い派遣先がないか探してくれるはずです。
※あくまでも、あなたが誠実に働こうとしている場合で、周りに迷惑をかけているのなら話は別!
【コツ3】求人数が多いか
登録しようと考えている派遣会社が多くの求人を抱えているかという点も、よく見ておきましょう。
当然、数が多いほど仕事の選択肢が広がります。
また信頼されている会社だからこそ、求人を出す顧客、つまりは取引先(派遣先企業)が増えるわけです。
優良企業で働ける可能性も高まるでしょう。
それに一度仕事の紹介をもらえた場合でも、基本的には一つの派遣先で働ける期間は限られているため、求人数が多い派遣会社の方が継続して仕事を紹介してもらえます。
【コツ4】研修・スキルアップ支援制度があるか
所属しているスタッフに向けて研修やスキルアップ支援を行っている派遣会社は、良心的です。
えっ、派遣会社って、仕事の紹介をしてくれるだけなんじゃないの?と思うかもしれません。
確かに、仕事の紹介だけで完結している会社もあります。
だからこそ、スタッフ個々のスキルアップに力を貸してくれる会社はいい会社の条件と言えます。
派遣会社としてはスキルの高いスタッフが一人でも多い方が、企業に紹介しやすくなるという理由もあるのでしょうが、スキルを高められることはスタッフにとっても大きなメリットです。
派遣で働いている限り、将来性やスキルの積み上げにつながらないことがほとんどですが、資格の取得やスキルアップができれば正社員へ登用される可能性も高まるからです。
他の仕事や働き方へ移ることもできるでしょう。
スキルアップできればその分、他の人よりも価値を高めているという証拠なので。
しかも普通は、資格の取得やスキルの向上にはスクールに通ったり、独学して学ぶものです。
それを派遣会社で働きながら、それも内容によっては無料で習得できるチャンスがあるわけです。
派遣会社を探す時には、仕事の紹介だけでなく、 “何かを身に付けさせてくれる会社か”という視点で探してみるのも良いでしょう。
【コツ5】福利厚生や離職後の対応がしっかりしているか
派遣会社を選ぶ際には、福利厚生や離職後の対応がしっかりしているかについてもチェックしておきましょう。
離職後に失業保険をもらいながら次の仕事を探したいと思った時、派遣会社が離職票に記入する「離職理由」が問題になることがあります。
離職理由が「会社都合」ならほぼ待期期間なしで失業保険が適用され、「自己都合」の場合は失業保険を受けるまでの待期期間が3ヶ月です。
良心的な会社なら、派遣スタッフが辞めた時の事情を“ハローワークの指導している通りに”フェアに判断して書いてくれます。
ところが悪質な会社だと、事情に関わらず派遣スタッフにとって不利な「自己都合」と記載します。
「会社都合」の退職が多いと、派遣会社のイメージが悪くなるから、助成金を受けられなくなるからなどという理由があるとのことで・・・。
当然、派遣スタッフにとっては派遣会社の事情は関係ないことです。
離職して派遣会社を離れる時まで、モメたくないですよね?
そのため派遣会社に登録する時は、面倒くさがらずに数ある派遣会社の一社一社に対して、しかるべき対応ができている会社なのかしっかりとチェックする意思を持っておきましょう。
派遣で働くメリット・デメリット
派遣会社を選ぶにも、色々考えなきゃいけないなんて、大変。
そんな大変な思いまでして、派遣という働き方を選択するメリットなんてあるのかと疑問に思えていませんか?
派遣で働くことは直雇用で働くこととは違い、直雇用と比べたメリットもデメリットもあります。
まずは、 “派遣で働く意味をはっきりさせること”が重要です。
派遣で働く目的により、あなたにとってメリットとなりデメリットにもなるので。
また目的がしっかりしていれば、メリットはそのまま働くモチベーションとなり、デメリットも前向きに捉えて頑張れます。
派遣のメリット・デメリットを、以下にまとめました。
- 【メリット1】気楽に働ける
- 【メリット2】様々な職種・業界や企業で働ける
- 【デメリット1】派遣を続ける限り将来性がない
- 【デメリット2】(就業先によっては)人間扱いされない
【メリット1】気楽に働ける
派遣はある意味、気楽に働けます。
正社員で働いていると、会社の正式な一員として福利厚生や昇進・昇格のチャンスが与えられる一方、転勤や残業など会社に振り回されても忠誠を尽くすことが求められます。
その点において派遣は、与えられる待遇が味気ない分、課せられる負担や期待も軽く済む場合が多いです。
※中には待遇が悪くても正社員同様に酷使してくる企業もあるため、注意!
派遣で働く目的が夢や趣味、家事や育児との両立を図ることである場合、会社に尽くすというよりは気楽にほどほどで働きたいものですよね。
また、「辞めたい」と思った場合に、正社員だとなかなか決断できないこともあるでしょう。
派遣ならそもそも派遣先企業の正式な従業員でもなく、3ヶ月ごとなど期限を区切ってその都度仕事を継続するか決められるという意味でも気楽です。
人生における目的や優先したいことを持ちながら、生活していくための資金はそれなりに稼ぎたいという場合、派遣の働き方は上手に活用できれば便利でしょう。
【メリット2】様々な職種・業界や企業で働ける
好奇心旺盛で色々な世界を見て多くの仕事を経験したいのであれば、派遣は様々な職種や業界で働くチャンスがあります。
これは原則として、派遣スタッフが同じ職場で働けるのは最長3年までと決まっているため。
期限を迎えたら、それまで働いていた派遣先企業の直雇用に切り替わるなどがなければ、派遣スタッフは他の派遣先での仕事を探すこととなります。
良く言えば、派遣会社から仕事の紹介を受けられる限り、色々な職種や業界で働くことができます。
もちろん毎回希望に合う環境で働けるとは限りませんが、マンネリを嫌い刺激を求めるならば魅力にも変わる働き方です。
【デメリット1】派遣を続ける限り将来性がない
世間的にもよく言われていることですが、派遣は“生業として”働くと、長く続けても将来を見据えたキャリア形成が難しいでしょう。
以下が、その具体例です。
- 待遇は正社員よりも悪い
- 同じ職場で働けるのは、最長で3年
- 派遣先が変わる度に、いつも同じ待遇や職種で働ける保障がない
特に日本では、最近は変わってきているとは言え終身雇用や新卒一括採用による“一社で長く勤めてキャリアを積み上げるもの”という考えが根強く残っています。
そのため派遣のように短期間で職場を変える、スタッフにとって職種や待遇もその都度変わるという働き方では、なかなかキャリアの形成につなげるのは難しいです。
ただし以下のような方法を追求すれば、派遣で働きながらキャリア形成を図ることも可能でしょう。
- 紹介予定派遣で働く
- 正社員への登用実績のある会社で働く
実際に上記の方法で正社員登用を果たし、いきいきと働いている人達を、何人も見てきました。
なので繰り返しになりますが、スタッフのスキルアップや将来に可能性を感じられる派遣先を紹介できる派遣会社、または自社でスキルアップ支援を行っている派遣会社を見つけていくと良いのです。
【デメリット2】(就業先によっては)人間扱いされない
就業先によっては、派遣差別が露骨で人間扱いされないこともあります。
現実の問題として多くの就業先で、「派遣は都合よく使うもの」という認識をされています。
派遣スタッフは正社員よりも下に見られることが多く、「派遣差別」に遭うことも珍しくありません。
たとえば待遇に差をつけられることは前述の通りですが、派遣先の社員からあからさまに見下された言動を取られる、横柄に扱われるなど。
またせっかく真面目に働いていても、会社の都合で簡単に雇用契約を切られるなど、振り回されることもよくあります。
この点についてもすでに述べましたが、派遣に理解のある優良企業は大手の派遣会社に集まる傾向があります。
大手の場合は、派遣先の企業からしてみれば派遣会社との取引に気をつかうあまり、派遣スタッフにぞんざいな態度を取るのはある程度控えるという傾向もあるでしょう。
※企業によっては関係なくひどいところもありますが。
仮に片手間やつなぎという目的で派遣を選んだとしても、できる限りイヤな思いはしたくないですよね?
だからこそ、派遣会社を選ぶ際は慎重にじっくり見極めて、仕事選びをする時も派遣先企業を“丸裸にするつもりで”詳しく確認してから働くのがおすすめです。
まとめ【迷ったら、おすすめの派遣会社を軸に選ぼう】
以下が、この記事のまとめです。
- 良い派遣会社には、共通した条件がある
- 良い派遣会社を見極めるコツがある
- 働く目的次第で、派遣はメリットにもデメリットにもなる
結論、派遣会社選びで迷ったら、大手を優先して見ていくべきです。
待遇や職種、就業先での扱いなど、名もなき派遣会社に登録するのとでは比較するのも野暮なくらい違うものだから。
たくさん派遣会社があって選べないという場合は、おすすめとして挙げた3社を軸に選べばよいでしょう。
派遣は独自のしんどさもありますが、環境に恵まれて上手な働き方ができれば良い面もあります。
良くも悪くも、派遣は雇う側にも働く人にとっても都合良く活用できるものです。
1年後、2年後に今日と同じ明日が来る保証はありません。
ただし逆に合わなければ見切りもつけやすく、いい意味で“ドライにしたたかに”働いていければ、派遣と言う働き方を上手に活用することができるでしょう。
派遣会社を見極めるコツを参考にして、まずは登録して試してみましょう。
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