なぜ不動産投資は「やめとけ」と言われるのか?リスクやポイントを解説

不動産

会社員としての給料だけでは、生活に余裕がない。

労働収入以外の収入源を確立したいと思ったところで不動産投資に注目してみたが、周囲からは「やめとけ」と言われる。

不動産投資には、どんなリスクが潜んでいるのか。

詐欺に遭うこともあるのか。

安心して不動産投資を行う方法や成功できる方法があるなら、知りたい。

このような悩みをお持ちなのではないでしょうか。

そこで今回は、宅建士の資格を持ち不動産の賃貸業に関わっている私が、不動産投資について解説します。

記事の中では、不動産投資を「やめとけ」と言われる理由やリスク、逆に不動産投資の上手な運用方法にまで迫ります。

正しい知識を身に付けることで、少しでも不安を減らして不動産投資に挑戦していきましょう。

なぜ不動産投資は「やめとけ」と言われるのか

なぜ不動産投資は「やめとけ」と言われるのか、その理由を探っていきます。

不動産投資に対して否定的な声を聞く理由として、以下の4点を取り上げました。

  • 高額な投資商品であること
  • リスクが多い
  • 専用の知識や手間暇が必要となる
  • 人口減少社会にあること

高額な投資商品であること

不動産に投資するためには、他の金融商品などと比べて高額な投資資金を必要とします。

最低でも、500万円は確保しておきたいものです。

高額な投資資金を必要とすることで、利益が出たら大きく収益がでますが、損失が出た場合も大きな赤字を負うことになります。

そのため、不動産投資を行うことはギャンブルのように危険な行為との認識があるのではないでしょうか。

リスクが多い

不動産投資には、多くのリスクがつきものです。

リスクが多いことで、不動産投資は大変だからやめた方がいいという認識が広がっているのでしょう。

専用の知識や手間暇が必要となる

不動産投資を行うには、ある程度専用の知識を取得していた方が有利で、手間暇もかかります。

不動産賃貸業を行う、いわゆる“大家さん”に資格や許可は不要です。

しかしながら、同じ不動産でも新築や中古、木造アパートや戸建てなど様々な種類があります。

投資する不動産の種類に応じて、投資方法も覚えておいたほうがいいでしょう。

また不動産の売買契約や賃貸借契約など、手間暇がかかることも認識しておく必要があります。

人口減少社会にあること

現在、日本は人口減少社会にあります。

人口が減っていることで、アパートを所有していても部屋の借り手需要が少ないものと考えられているのではないでしょうか。

確かに地域の事情を考えるだけでも、人口の減っている地域や人口の増加が見込めない場所だと、苦しい運用になるでしょう。

不動産投資を行う前に知っておきたいリスク6選

ここで、不動産投資を行う前に知っておきたいリスクについて、詳しく確認しておきましょう。

今回取り上げるリスクは、以下の6点です。

  • 流動性が低い
  • 経年劣化がある
  • 空室が発生する可能性がある
  • 価格が低下する可能性がある
  • 怪しい不動産業者に騙される可能性がある
  • 悪質な入居者に利用される可能性がある

流動性が低い

不動産は、流動性が低いことが挙げられます。

たとえば株式などの金融商品と異なり、不動産は売却したいと思っても、すぐには売ることができません。

不動産を売る場合には、買い手が現れなければならないからです。

売買契約一つにも、手続きには手間暇を必要とします。

このように、不動産は手軽に入手したり手放したりできるものではありません。

経年劣化がある

建物を建ててから日が経つと、劣化します。

その経年劣化、つまりは不動産の価値が下がることに伴い、貸している物件の入居者が減って空室ができたり売却額や賃料が下落することもあり得ます。

空室が発生する可能性がある

不動産投資を行う上では、空室が発生するリスクも考えておく必要があります。

たとえばアパートの賃貸を例にとると、環境の変化などにより空室ができて、空室となった部屋からは賃料が貸主に入ってこないこととなるリスクです。

なおアパートに限らず、事業用の建物や駐車場などのテナントとして利用している場合なども、同様のリスクがあります。

価格が低下する可能性がある

不動産投資を行うと、価格が低下する可能性も考慮して運用していくことになります。

環境や景気の影響を受けて、物件の価値が低下して家賃が下がるということが考えられます。

家賃収入が生活の柱にあたる収入源になっている場合は、大きな痛手となりますね。

怪しい不動産業者に騙される可能性がある

怪しい不動産業者に騙される危険があることは、不動産投資に対する負のイメージとして想像しやすいのではないでしょうか。

儲け話に乗って投資してみたら、カモにされて痛い目に遭った、という話を聞いたことがあるでしょう。

確かに、不誠実な対応をする業者や利益のために騙そうとしてくる悪質な業者は存在しています。

不動産に限らず、投資にまつわる詐欺などはよく聞くものですが、不動産の場合は投資する金額が高いため、特に注意しなくてはいけません。

悪質な入居者に利用される可能性がある

不動産を所有して貸し出すと、悪質な入居者に利用される可能性があることも、知っておかなければいけません。

たとえばアパートを貸している場合、部屋を破壊したり汚す利用者や、家賃を滞納し続ける利用者もいます。

テナントとして貸している場合も、いわゆる“不動産ブローカー”が関わって悪用したり土地や建物の乗っ取りを企てられることもあります。

不動産を貸していれば、寝ていても自然と賃料が入ってくるものと考えていると、このような悪質な入居者による被害を受けてしまう可能性があるので注意が必要です。

不動産投資の安全性と成功率を高めるポイント4選

不動産投資に関わるリスクを取り上げた上で、不動産投資の安全性と成功率を高めるポイントを探ります。

安全性と成功率を高める主なポイントとして、以下の4点をピックアップしました。

  • 専門知識や運用方法を学ぶ
  • 信頼できる専門家を探す
  • 豊富な自己資金を用意する
  • 不動産投資のシミュレーションをしてみる

専門知識や運用方法を学ぶ

不動産特有の専門知識や運用方法を学んでおくことは、大事です。

不動産投資を行うためには、様々なリスクに対応できるようにある程度の専門知識を吸収しておくと有利に働くでしょう。

宅地建物取引士の資格試験に出てくるような知識を学んでおくと、とても役立ちます。

不動産賃貸業を行う分には資格を取得しておく必要はありませんが、基本的な内容を学んでおくだけでも違います。

悪質な業者に騙されるリスクを、大幅に軽減できるでしょう。

また本やセミナーに参加して、不動産投資の運用方法を身に付けておくのも良いでしょう。

理論武装しておくことで、自信を持って投資に挑戦することができるようになるのではないでしょうか。

信頼できる専門家を探す

信頼できる専門家を探すことも、不動産投資を行うには重要です。

不動産業界の良い管理会社や仲介業者が見つかれば、良い物件を紹介してもらえたり、不動産を管理・運用していくための貴重なアドバイスをもらえるでしょう。

また確定申告対策や税務上の相談については税理士、入居者などとのトラブルがあった場合の弁護士も、いざという時には頼りにしたい専門家です。

そのため、困ったことがあればすぐに相談できる専門家を探しておきましょう。

豊富な自己資金を用意する

不動産投資には高額な取引となるため、豊富な自己資金を用意しておくことが大切です。

価値の高い不動産であるほど、投資する金額も高まります。

そのため不動産投資に回す資金とは別に、十分な生活資金を用意しておく必要があります。

目安として、500万円くらいの物件に投資しても生活に余力を持てるほどの資金は確保しておけると良いのではないでしょうか。

不動産投資のシミュレーションをしてみる

不動産投資を行う前に、シミュレーションを行っておきましょう。

事前にはっきりとイメージができていると、様々な状況に対応しやすくなるでしょう。

そしてシミュレーションを行うには、先に不動産投資でうまくいっている人の話を見たり聞いて学んでみることが大切です。

また本やセミナーも、貴重な情報源となるでしょう。

専門家と出会えていれば、専門家に色々と話を聞いてイメージを高めることもできます。

事前に十分なシミュレーションを行い、満を持して不動産投資に挑戦しましょう。

まとめ

不動産投資は高額な取引であり、他にも様々なリスクやネガティブなイメージがつきまとうことから、「やめとけ」と言われることが多いものです。

ただし事前に不動産投資についてしっかりと勉強し、しかるべき準備を行っておくことで、リスクを最小限にとどめて利益を上げていくことも可能となるはずです。

利益を出して運用していければ、毎月安定的な収入減を得て生活にゆとりを持っていくことができます。

決して楽ではない不動産投資ですが、正しい知識を身に付けて投資に挑戦し、生活に潤いをもたらしましょう。

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