宅建士という資格とは?試験合格の難易度、試験合格後の活かし方まで

不動産

就職に苦労して正職に就くことができず、派遣スタッフで働いている。

非正規雇用を続けていても先が見えないため、正社員として就職したいが、経験不足とのことでなかなか就職できない。

そんな時、宅建という資格があることがわかった。

途方に暮れていた中で、少し希望が見えてきた。

でも、宅建ってなんか合格するのが難しそう。

そもそも、合格したらどう活かせるのかわからない。

このような悩みを抱えていることでしょう。

そこで今回は、実際に宅建こと宅地建物取引士の資格試験を受けて合格した経験を持つ私が、宅建の試験とはそもそも何なのか、宅建に合格するとどのようなメリットがあるのかについて解説します。

この記事を読むことで、宅建の資格取得に関心を持ち、人生における一つの可能性として資格取得を目指すきっかけとなれたら幸いです。

宅地建物取引士(宅建士)という資格について

宅建士こと宅地建物取引士とは、不動産取引における宅地建物取引業を行うにあたり、顧客に重要事項の説明をする際などに取得していることが必須とされる資格です。

宅地建物取引業を営む際には、国土交通大臣や都道府県知事の免許を取得しなくてはいけません。

そして宅地建物取引士になるためには、この宅地建物取引士試験に合格して資格登録を得て、取引士証の交付を受ける必要があります。

不動産業界で最も有名な資格

宅地建物取引士資格試験(以後、宅建士試験)は、不動産業界で最も有名な資格であると言えます。

例年全国で20万人以上の人が受験しています。

また宅地建物取引業者(以後、宅建業者)は、専任の宅建士を従業員5人につき1人以上の割合で設置しなければいけないという決まりがあります。

つまり宅建士の資格は、不動産業界においてなくては困る「基本的な資格」と言えるでしょう。

宅建士でなければ対応できない業務がある

不動産取引においては、宅建士でなければできない業務があります。

その業務は、以下の3つです。

  • 重要事項の説明
  • 35条書面(重要事項説明書)への記名・押印
  • 37条書面(契約書)への記名・押印

なお上記3つの業務については、宅建業者専任の宅建士である必要はありません。

つまり宅建士であることで、宅建業者に就職していなくても「専門家」として業務に携われるということではないでしょうか。

受験資格について

宅建士の受験資格は、ありません。

年齢、性別、国籍、学歴など問わず、誰でも受験することができます。

特別な受験資格を必要としていないことも、毎年多くの受験者がいる理由の一つでしょう。

宅建士試験に合格するための難易度について

宅建士試験に合格するための難易度ですが、目安としては以下の通りです。

  • 合格率:約15~17%
  • 点数:約35点以上
  • 【参考】試験実施概況(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)

zissigaikyo.pdf (retio.or.jp)

例年受験者のうち15%強であることと、50点満点中の35点以上、つまり7割以上の点数を取らなければいけないことを考えると、簡単な試験ではないことがわかります。

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宅建士試験に合格したら、資格をどう活かせるのか

宅建士試験に合格しても、この段階ではまだ資格を活かして業務につなげることはできません。

ここからは宅建士試験合格後の流れや資格を活かせる業界などについて、宅建士試験合格後の資格の活かし方について解説します。

宅地建物取引士になるまでの流れ

宅建士試験に合格後、合格した都道府県知事の資格登録を受けて、同都道府県知事の発行する宅地建物取引士証を交付してもらうまでが、宅地建物取引士になるまでの流れです。

試験の受験から宅地建物取引士証の交付までの過程において、試験受験者の経験などにより必要な手続きにも違いがあります。

【参考】受験から宅地建物取引士証の交付までの過程(国土交通省ホームページ)

https://www.mlit.go.jp/common/001085330.pdf

上記の参考資料の通り、試験も業界も完全に始めて関わる場合は、まずは50点満点の試験に合格しましょう。

試験に合格したら、合格後1年以内に宅地建物取引士証の交付を目指すなら国土交通省指定の実務講習を受けて、講習の中で実施される試験にも合格して交付を受けることとなります。

なお試験に合格してから1年を経過した後で宅地建物取引士証の交付を受ける場合は、実務講習を受ける前に都道府県知事の法定講習を受ける必要があります。

就職や転職に有利

宅建士になると、取得した資格を就職や転職をする場合には有利に活かすことができます。

具体的な業界で言えば、まずは不動産業界です。

不動産会社が宅建業の取引を行う上で宅建士がいなくては成り立たないため、宅建士の資格を持っていると当然ながら重宝されます。

他にも不動産を担保にしてローンの業務を行う金融業界でも、宅建士は貴重な存在です。

また建物の建築に関わる建築業界でも、建物や土地の知識を持ち、建築基準法を学んでいる宅建士は頼りにされる存在でしょう。

宅建士になって人生を変えた人達

なお私の知り合いの中で、宅建士の資格を取得して転職に成功したり、人生をより豊かに変化させていった人達がいます。

今回は、宅建士を取得して人生を上昇させた三人を紹介します。

一人目は携帯電話のショップ店員として働いていましたが、宅建士に将来への可能性を感じて試験の受験を決意しました。

見事試験に合格して宅建士になり、現在は不動産会社でいきいきと働いています。

二人目は、建設会社に勤めていましたが、会社からの要請で宅建士試験を受験。

合格後は昇進につながったとのことです。

三人目は格闘家として活動しながらアルバイトを行っていましたが、生活を安定させて好きなことも安心して没頭していきたいとの想いから、宅建士の受験を決意しました。

試験に合格して宅建士になってからは、不動産会社に就職して働きながら、今では格闘技の道場で師範も行うという、まさに「二刀流」の活躍を果たしています。

さらには就職に成功して好きなことに情熱を燃やして勢いに乗り、最愛のパートナーとも出会って結婚し、一児の父にもなりました。

このように、宅建士試験に挑戦して試験に合格した後、人生を変えていった先輩がいるのです。

独立・開業につなげられる

宅建士になると、独立や開業につなげることも可能です。

具体的には、アパートなどの不動産賃貸を行う事業や、物件を売買する事業での独立・開業です。

ただし実務経験なしで開業するには、不安がつきまとうのではないでしょうか。

また開業してもお客さんが見つからないということもあり得るでしょう。

そのため独立・開業につなげるまでには一度アルバイトでも不動産会社で働いてみるか、不動産会社に知り合いなどがいれば経営のノウハウを色々と聞いて学んでみると良いでしょう。

うさんくさい業者にダマされない

宅建士の資格を持っていることで、うさんくさい不動産会社が家を訪ねてきた場合でも、ダマされるリスクを減らせるでしょう。

宅建士は国家資格であり、士業です。

不動産会社はもちろん、その資格の権威を知っています。

そのため宅建士の資格を取得していることを不動産会社に伝えると、ごまかしがきかないと悟り、諦めて立ち去っていくケースは多いものです。

私の経験でも、不動産会社のスタッフが家を訪ねてきた際に高額な不動産取引を持ち掛けられましたが、宅建士の資格を取得していると伝えると、すぐに諦めて帰りました。

このように宅建士は仕事に活かすだけでなく、生活の中でも役立てられる貴重な資格なのです。

まとめ

今回は宅地建物取引士という資格、試験に合格するための難易度、試験合格後の見通しまでを解説してきました。

この記事を読んだ後、宅建士という資格に一つの可能性を感じ、資格取得に向けて挑戦するきっかけとなれたら幸いです

そして宅建士になって人生をより豊かに彩っていくことができたら、これほど嬉しいことはありません。

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