次の仕事を派遣で探そうと思っているけど、派遣はきついという声が聞こえてくる。
生活がかかっているから働くけど、正直派遣の仕事で苦しみたくない。
このような本音を持っているのではないでしょうか?
この記事を読んでわかることです。
- 派遣で働くのがきつい理由がわかる
- 気楽に働くためのゆるい職場を見抜く方法がわかる
- 自分に合った職場を見つける方法がわかる
- 信頼できる派遣会社か見極めるポイントがわかる
私は派遣社員として、いくつもの職場で勤務してきました。
派遣社員という立場で働いてきた時間が長い分、派遣で働くことに対する知識は十分に備えています。
派遣社員として働くことは、正社員や契約社員という“直雇用”で働くものとは異なります。
この記事を読むと、派遣社員として働くことへの理解が深まるでしょう。
何も知らずやみくもに派遣労働に飛び込むと、痛い目に遭う可能性もあります。
記事を最後まで読んで、派遣という働き方をうまく活用していきましょう。
派遣で働くのはきついのか【結論:派遣に求めるもの、働く環境とのマッチングが大事】
派遣で働くのがきつくなるかについては、派遣社員が派遣で働く目的や働く環境との相性の良し悪しに大きな影響を受けます。
正社員として働く場合でも会社と労働者の“マッチング”は重要ですが、派遣の場合はもっと重要です。
詳しくは、以下で解説していきます。
就職先として派遣を選択するときつい
正社員の仕事を探す感覚、つまり“就職先”として派遣の仕事を探すと、きつい思いをします。
正規雇用で就職する感覚で働くのであればやる気は十分のはずですが、ほとんどの会社では、真剣に働いて正社員と同等以上に貢献しても正社員と同じようには評価してもらえません。
もちろん派遣先の会社からは、正社員同様に貢献してもらえれば喜ばれます。
しかしながら派遣先の会社から求められるものと、給与など働いた対価として派遣社員に与えられるものの重さには矛盾があります。
そのため、「頑張っても報われない」と感じるのです。
派遣に対する理解のない会社で働くときつい
派遣社員が派遣で働く目的に理解がない会社で働くのも、きつくなる原因です。
派遣先の会社は、派遣社員に正社員と同様の貢献を求めます。
つまり、忠誠を尽くすことを求められます。
しかしながら派遣社員として働く選択をするのは、上記で挙げたような正規雇用同様のモチベーションを持って働く人ばかりではありません。
他にやりたいことがある、家事との両立を図りたいなど、ほどほどの働き方を求める派遣社員は多いものです。
派遣社員が働き方に求めるものと派遣先企業の意思がミスマッチになると、「派遣なのに仕事量が多い。責任が重い。なぜこんなに大変な思いをしなくてはいけないんだ!」と、精神的にも負担が重くなります。
「派遣社員が派遣で働く目的」と「派遣先の会社が派遣を雇う目的」が合わなかったケースです。
頑張ってしまうときつい
派遣に限らず、追い込まれても頑張って、それでも報われずさらにつらくなる人は多いものです。
真面目な人ほど、頑張ります。
踏ん張れるのは、素晴らしいことです。
ただし正社員とは異なり、会社は派遣を簡単に見切れるのも事実です。
粘って状況を打開しようと思っても、先に会社から見切られることも大いにあり得ます。
逆に派遣社員にとっては、いつでも辞められるのが派遣で働くことの強みでもあります。
昨今では日本でも転職が活発になってきましたが、それでも“石の上にも三年”という言葉の通り、我慢して鍛えて成長していくことを美徳とする考えも根強く残っているのではないでしょうか。
ただし派遣社員は正社員と違って長期間の育成を目的としておらず、 “会社にとって補強したい分野に強い人材を期間限定で雇い、穴を埋めてくれる存在”というのが元々の定義です。
要するに、“期間限定で即戦力”となれる人材ということです。
また現状として、同じ派遣先で働けるのは原則3年以内という決まりがあります。
(これも、抜け道はあるのですが。)
つまり派遣先の会社と派遣社員の双方にとって、 “短期間で順応できる環境で働くことが重要”と言えるのではないでしょうか。
派遣の場合はきついと感じたら、そのまま残るのか他の就業先に移ることを視野に入れるのか、冷静な判断が必要です。
気楽に働ける職場の条件4選
派遣で働くことがきつくなる条件を見て、「派遣はやめておこうかな・・・」と思いましたか?
ただ、派遣で働くことの全てがマイナスになるとは限りません。
派遣という働き方を前向きな雇用に活かすことも可能です。
たとえば、
- 他にやりたいことがあるので、つなぎの仕事を探している
- 子育てや家事と平行して働きたい
このような希望がある場合、派遣は気楽に働けて、いい意味で“都合のいい雇用”にすることができます。
そして気楽に働けるかは、就業先である派遣先企業の環境が大きく関わるでしょう。
ここからは、気楽に働ける職場の条件を4つ紹介します。
1.ゆるい
職場の雰囲気や人間関係、仕事の成果として求められる基準などがゆるければ、のびのびと働くことができます。
常に仕事のパフォーマンスや働く姿勢にプレッシャーをかけられるような環境にいると、周囲は殺伐とした空気を放っているため、委縮してしまうでしょう。
反対に、
- みんな和気あいあいと仕事をしているなど、柔らかい雰囲気がある。
- 多少のミスや習得の遅れは大目に見て、周りがフォローしてくれる。
このような環境であれば、毎日出社するのが苦しくならないですよね。
2. 負担が少ない
仕事量や求められる成果の水準が高くないなど、負担が少なければ、プライベートとの両立も図りやすくなります。
たとえば、
- 派遣は基本、残業なし。
- 任せられる仕事の範囲も、正社員と明確に分けられている。
- 覚える仕事の範囲も、そこまで広くない。
これなら精神的にも、楽に働けると思えませんか?
3.派遣先が派遣社員を尊重してくれる
派遣先が派遣社員を尊重してくれる会社であれば、派遣社員と派遣先企業との距離は縮まります。
自分のことを尊重してもらえるなら、やる気が出るものだからです。
- 有給休暇を希望通り取らせてくれる。
- 貢献しているところを見つけて褒めてくれる。
- 正社員への登用や、スキルアップを提案してくれる。
上記のような運用がなされている会社で働ければ気持ち良く働けて、自信がつきます。
その会社で長く働いても良いと思えるでしょう。
4. 人間関係が良い
派遣に限ったことではありませんが、組織の中で集団として働く以上、人間関係は重要です。
人間関係が良くて楽しい気持ちが上回っていれば、環境が悪くてもある程度のことは目をつぶってやっていけるものだからです。
- 同僚など、横のつながりがいい。
- 上席が何でも相談できるような、信頼できる人。
派遣されて就業し始めた会社がこのような環境であれば、自分は幸運だと確信して良いでしょう。
信頼できる派遣会社か見極めるポイント3選
でも派遣先の会社に気の合う人も見つからなくて、管理者も派遣を食いものにするような人達ばかりだったら、どうするの?
こんな心配が出てくるのではないでしょうか?
実際のところ、働いてみないと、良い会社か悪い会社か判断し切れないでしょう。
もし派遣先が環境の悪い会社、つまり“ハズレ”だった場合、所属する派遣元の会社がいかに親身に対応してくれるのかでほとんど決まります。
そこで以下に、登録する派遣会社が信頼できる会社か見極めるポイントを3点挙げています。
派遣会社に登録する前の情報として、参考にしてみてください。
【ポイント1】派遣社員に対するフォローが良い
派遣社員に対して熱心にフォローしてくれる派遣会社に所属できたら、これほど心強いことはないでしょう。
派遣社員が就業するのは派遣先の会社であることから、所属している派遣会社のことは給料をもらう時以外には意識しないという人が多いです。
しかしこれは、もったいないことです。
就業先で何かトラブルが発生したり困ったことが起きた時には、派遣会社が間に入って力を貸してくれることとなっています。
そのため派遣社員のために尽力してくれる会社を選ぶことが、派遣会社を選ぶ上で最も大切だと私は考えています。
主に以下の条件を満たせていたら、良い派遣会社だと信頼していいでしょう。
- 派遣社員をサポートするためのコーディネーターのような人がいる。
- こまめに派遣先に顔を出し、様子を見に来て話を聞いてくれる。
- 困った時にはいつでも快く連絡を受けてくれる。
- 何か頼んだら、すぐに対応してくれる。
- 時には派遣先に伝えづらいことでも、派遣社員が気持ち良く働けるよう要望を伝えてくれる。
【ポイント2】派遣先企業の情報を素直に教えてくれる
気持ち良く働けるかきつくなるかは就業する派遣先の会社次第なので、素直に派遣先の情報を教えてくれるとありがたいものです。
良いところばかりでなく、悪いところも正直に伝えてくれることで、働きだす前に派遣先のことを理解できます。
自分に合う環境なのか、働けるのか判断しやすくなります。
以下のような情報は、是が非でも知りたいところです。
- 辞める人が多いのか。
- 現場の管理者はどんな人か。
- 雰囲気は?(いつも忙しくて殺伐としているのか、アットホームで余裕があるのかなど)
- よく仕事を教えてくれるのか?
またこのような情報を素直に伝えてくれる担当者および派遣会社ならば、信頼も置けます。
なぜなら本来、派遣会社や担当者自身のことを考えるなら、派遣先企業のネガティブな情報は伏せておきたいはずです。
実績を上げるため、とにかく派遣先に派遣社員を送り込みたいからです。
それを敢えて包み隠さず情報開示してくれるなら、派遣社員のことを大切にしてくれる派遣会社と感じられますね。
【ポイント3】待遇や将来性に期待が持てる
仕事を紹介するだけでなく、様々な研修制度やサポート体制が充実しているなど、待遇や将来性に希望が持てる会社も注目したい派遣会社です。
派遣社員として働いていても、悲壮感が薄れるでしょう。
- 時給アップなど、待遇が改善される。
- 派遣先企業での正社員登用の実績が多数ある。
- 福利厚生が手厚い。
- スキルアップに向けた研修制度がある。
上記のような実績やサポート体制があると、魅力的ですね。
まとめ【「派遣はきつい」にしないために、派遣で働く意味を明確にしよう。】
ここまで派遣はきついのか、 “派遣はきつい”から回避するために必要となることについて解説してきました。
以下が、この記事のまとめです。
記事のまとめ:
- 派遣先とのミスマッチを防ぐよう意識して仕事を探すことが大事
- 派遣先の環境にも違いがある
- 就業先の選択に間違わなければ、気楽に働ける
- 派遣で働くなら、派遣会社選びも大事
派遣で働く“意味”を明確にして派遣で働く“手段”がはっきりしていれば、派遣は便利な働き方になります。
派遣を理解し、派遣で働く意味を考えて、挑戦してみましょう。
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